こんにちは。元地方公務員のくろまるです。
地方公務員や国家公務員を目指している方、基本給だけをみて就職先を決めようとしていませんか?
公務員の給与には様々な手当がありますが、今回はそのうち地域手当について解説していきます。たかが手当と侮るなかれ。例えば東京23区は地域手当だけで給与の20%ももらえてしまいます。これってかなり大きいですよね。
公務員の地域手当って何?金額は?
就職先を選ぶとき地域手当を考慮したほうがいいの?
地域手当とはどんなもの?
地域手当
地域手当とは、勤務する地域ごとの物価の違いなどによって生じる生活費の差や地域の民間企業の賃金との差を埋めるための手当です。
場所に応じて、月給の3~20%の地域手当がもらえます。
例えば東京23区は20%、大阪市や横浜市は16%と都市部では高い率の地域手当がもらえることとなります。
その他の地域給的手当
その他に地域給としての性格をもつ手当は以下のものがあります。これらは国家公務員の手当となりますが、地方自治体も基本的に国にならって手当を設定しています。
ここでは参考までにものすごく簡略化して紹介します。
広域異動手当:遠方(今の部署から60km以上)に異動した場合の手当
特地勤務手当:離島などすごく不便な場所に異動した場合の手当
寒冷地手当:北海道や東北地方など寒い地域に勤務する場合の手当
地域手当の金額は?
支給額は以下のとおりです。
支給額=(基本給+管理職手当+専門職手当+扶養手当)の月額×支給割合
級地 | 主な支給地域 | 支給割合 |
---|---|---|
1級地 | 東京都特別区 | 20/100 |
2級地 | 大阪市、横浜市 | 16/100 |
3級地 | さいたま市、千葉市、名古屋市 | 15/100 |
4級地 | 神戸市 | 12/100 |
5級地 | 水戸市、大津市、京都市、奈良市、広島市、福岡市 | 10/100 |
6級地 | 仙台市、宇都宮市、甲府市、岐阜市、静岡市、津市、和歌山市、高松市 | 6/100 |
7級地 | 札幌市、前橋市、新潟市、富山市、金沢市、福井市、長野市、岡山市、徳島市、長崎市 | 3/100 |
管理職手当や扶養手当を含めた金額に地域ごとの割合をかけるので、地域によってかなりの差がでますよね。都市部に通える範囲に住んでいる方は、就職先選びの際は地域手当も頭に入れながら検討すると良いかもしれません。
地域手当の課題
ここからは私の個人的な見解ですが、地域手当は差が大きすぎると思っています。たしかに家賃などは東京と地方では雲泥の差ですし、民間企業に勤める方の所得も都市部のほう高いのは事実です。
ですが、現代はネットでなんでも買える時代であり、またコロナの影響により急速にリモートワークを推進する流れが加速しています。また、勤務地により支給割合が変わるため、田舎に生活圏はあるけど、勤務地は都市部といった人が得をする構造になっています。
こうしたことから今後は地域手当の支給割合の差が徐々に小さくなっていくのではないかと個人的には考えています。
まとめ
今のところ地域手当の差は大きいので就職を検討している自治体が複数ある場合は、それも踏まえて考えてみると良いと思います。
ではでは~。